バイアグラは男性用ED治療薬の代表格として、世界中で浸透している薬ですが、その効果や使用方法については認識が不足している部分も見受けられ、思わぬ副作用を引き起こしてしまうことも少なくありません。誤解してはならないのは、バイアグラは服用するだけで性的な刺激を感じる媚薬ではなく、あくまでもED治療薬であるという点です。したがって、興味本位に服用することや、過剰な反応を求めて定められた量を超えて服用することはあってはなりません。

そもそもEDとは、精神的なストレスや過去のトラウマ、不規則な生活習慣などの影響で、男性器にある海綿体へ血液が集まりにくくなって発症します。とりわけ、血流を促進させる働きをもつ物質である環状グアノシン一リン酸の分泌が重要になりますが、ED患者の多くはこの物質の働きを抑える、5-ホスホジエステラーゼと呼ばれる酵素が過剰に分泌します。そこで、バイアグラはこの酵素の過剰分泌を抑え、血管を拡張して血流を促進する効果のあるシルデナフィルを主成分としているのです。

バイアグラの主成分であるシルデナフィルは、体内に入ってから1時間程度で効果のピークを迎え、その後徐々に効果を低下させていきます。また、シルデナフィルは腸において分解・吸収される特性があることから、その効果を実感するためには空腹時に服用しなくてはなりません。したがって、バイアグラを服用するタイミングとしては、食後2時間以上経過し、性交渉の1時間程度前の服用が最適なタイミングとなりますから、パートナーにも協力してもらうと良いでしょう。

バイアグラの副作用

バイアグラは多くのED患者がその効果を実感しているものですが、その反面、過剰にその効果が出る場合もあります。一般的には誰もが、少なからず身体のほてりや動悸、息切れ、頭痛などを実感します。軽い頭痛であれば市販のロキソニンなど抗炎症作用のある鎮痛剤で解消されますし、その他のものも4~6時間後には治まりますので、頻繁に副作用が感じられるようであれば、バイアグラの量を調整すると良いでしょう。

そのほか、バイアグラの副作用として報告されているのが狭心症と持続性勃起症です。バイアグラは血流を促す薬ですから、血圧を急激に下げてしまうことにもなり、その結果、冠動脈の血流が不足することで心臓に痛みの生じる狭心症を発症することがあります。したがって、低血圧や高血圧、不整脈の方や脳梗塞や心筋梗塞といった心臓病や腎不全を発症している方は、狭心症や心筋症といった副作用を引き起こす可能性が非常に高くなりますから、医師に相談することが重要です。

持続性勃起症は海綿体に急激に血液を集中させることで、陰茎の動脈が破れてしまい大量の血液が海綿体に流れ込んでしまうことで発症します。放置しておくと勃起障害を引き起こしてしまいますので、バイアグラを服用した後、勃起した状態が4~6時間以上続くようであれば医師の診察を受ける必要があります。その他にも突発性難聴もバイアグラの副作用として報告されることがありますが、医学的な根拠はわかっていません。

バイアグラの併用禁忌薬

バイアグラの副作用とは別に、バイアグラには絶対に併用してはならない併用禁忌薬があります。具体的には心臓病などの治療に使用される塩酸アミオダロン製剤、硝酸剤などがあげられますが、その種類は非常に多く素人には判別できない場合もありますから、何らかの薬を服用している場合は、医師に相談することが無難な対策です。

バイアグラを飲む前に注意すること

バイアグラは食事などによって効果が左右され、副作用が起きやすくなることでも知られています。とりわけグレープフルーツに含まれるフラノクマリン酸は、バイアグラの吸収を妨げ、血中に長時間シルデナフィルを止めてしまうことから、ひどい頭痛やめまいといった副作用を引き起こしますので注意が必要です。

また、中華料理など油分の多い食物もバイアグラの吸収を妨げる効果がありますから、こういった食事を摂った際にはバイアグラを服用する時間をずらす等の処置が必要です。